心と身体の苦しみを取り除く【瞑想8週間プログラム:第13回目】 今回のテーマは「心の反応を変える簡単な方」です。 怒りや不安、心配といった感情的な反応も、訓練をすれば劇的に変えていくことができます。感情的な反応が変われば世界は激変します。しっかり訓練を積んでいきましょう!
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第13回目「心の反応を変える簡単な方法」テキスト
心と身体の苦しみを取り除く瞑想8週間プログラム
第13回目
「心の反応を変える簡単な方法」です。
さあ、姿勢を整えたら始めていきましょう。
呼吸に意識を向けながら、
吐く息に気づき、
吸う息に気づいてきます。
息を吐くとき、
私は今息を吐いていると気づき
息を吸う時、
私は今息を吸っていると気づきます。
呼吸に気づき続けます。
意識が別なところへ行ってしまって、
呼吸のことをすっかり忘れていた時は、
思い出した時に意識を呼吸に戻していただければ構いません。
呼吸に意識を集中し続けることができなくても心配ありません。
たとえどれだけ集中力が続かなくても心配ありません。
ただ、どれだけできなくても、
呼吸に意識を集中しようと、
その志を持ち続けてください。
その心の持ち方が、
自分自身の心を鍛え、
集中力を養い、
人生をより良い方向へと導いていってくれます。
さあ、それでは、
呼吸に気づきながら
少しの間沈黙の時間を過ごしてください。
かき回された泥水も、
静かな場所に置いておけば、
やがて泥が下に沈み、
水が澄んでくるものです。
それと同じように、
日常生活の中の様々な出来事によって
かき回されたこの心を
ただ静かに置いておくだけで、
心がすみ、その本性が現れてきます。
瞑想は心の本性の現前です。
大切なことは、
瞑想がうまくできているとか
できていないということではなく、
なんであれただあなたが座っている
そこにとどまるということです。
それを禅のほうでは
只管打坐と言います。
それでは、
可能な限り呼吸に意識を向けながら
少し沈黙の時間をお過ごしください。
さあそれでは、
今回のテーマに入っていきましょう。
前回のガイダンスでは、
私たちが受ける刺激と、
私たちの反応の間にはスペースがあり、
私たちは自分で反応を選択することができる
というお話をしました。
簡単に言えば、
私たちは、
人生にどんな出来事が起こるかは
選べないとしても、
その出来事に対して
どのような態度をとるかを選ぶことができる。
ということです。
そして、私たちが人生で起こる出来事に対して、
どのような意味を見つけるかによって、
私たちの人生が幸せであるか不幸であるかが決まる
というお話をしました。
私たちの人生の幸せと不幸は、
出来事によって決まるのではなく、
その出来事にどのような意味を与えるかによって決まるということです。
ただし、それは頭で理解できたとしても
それを現実の生活レベルにまで落とし込んで
理解していくのは意外と難しいものです。
やはり、嫌いな人に対しては
嫌な態度を取ってしまいますし、
理不尽な出来事に合えば、
愚痴も言いたくなりますし、
馬鹿にされたと思えば
怒りたくもなります。
では、私たちはどのようにして、
出来事に対する反応を変えていけば良いのでしょうか。
そのための訓練方法をここでお伝えします。
その方法とは
「その出来事の別な可能性を想像する」ことです。
例えば、
あなたが銀行ATMの前に並んでいたら
女性が勢いよく割り込んできたとします
その時普通の人であれば
少なからず怒りを覚えるでしょう。
しかしもし、
後になってから、
その女性が実は、
遠く離れた実家に預けた子供が事故に合い、
1秒でも早く病院に駆けつけようと
タクシーに払うお金を引き出すために必死で
周りの人が見えていなかったと知ったらどうでしょうか?
それでも許せない人はいるかもしれませんが、
多くの人は、怒りを忘れ同情を覚えるでしょう。
他にこんな例はどうでしょうか、
道を歩いていると、
工事現場を通りかかりました。
ふと見るとそこの作業員の一人が
ボロボロの洋服を着て、
重いものを持たされて、
社長のような人に怒鳴られながら仕事をしていたとします。
そのような現場を見たらきっと多くの人は、
労働環境を責めて、
その作業員に同情するでしょう。
しかしもし、
その作業員が実は、
昔、その社長の子供を殺してしまっていて、
それでもその社長は、
犯人を更生させることが一番の子供の供養だと
深い慈悲の心を持ってその犯人を雇い、
今こうして作業員として使い、
日々厳しく育て上げていると知ったらどうでしょうか。
きっとそれを知った多くの人は、
作業員の苦労も自業自得と思うはずです。
それどころか、作業員は幸せであると
思う人もいると思います。
もっと身近な例を挙げましょう。
誰かのSNSを見てコメントしたのに
自分だけその人からコメントが
返ってこなかったとしましょう。
その時、
あなたがその相手のことを
大切に思っていれば思っているだけ
不満足感が溜まっていくでしょう。
しかししばらくして、
あなたは、
その相手からの返信が実はちゃんと来ていたけど、
自分が通知を見逃していただけだったことに気づきます。
その時、一瞬で心は晴れるはずです。
いいですか、
この時、現実はなにも変わっていないのに、
心が一瞬で劇的に変化したという事実に注目して下さい。
こういうことって人生にはたくさんあります。
店員さんの態度がとても悪く
憤っていて、
今すぐにでも文句の一つでも言ってやろうかと思っていたら、
その人が店員じゃなくてただのお客さんだったなんてこともあります。
そんな時は、
マッチの火にバケツいっぱいの水をかけるくらい
一瞬で怒りの炎が消えます。
ー。
ここで、また一つ人生において本当に大切なことをお伝えします。
それは、
「人が幸せになるためには、事実なんてそれほど関係ない」
ということです。
こんな二人の画家の話しをしましょう。
あなたならどちらの人生を歩みたいですか?
一人は本当に才能があり素晴らしい絵を描く画家でしたが、生前に売れた絵はたった一枚でした。彼は生涯、自分には才能がないと悲嘆に暮れながらその生涯を終えていきます。
彼の人生は不幸に満ちていました。
しかし、彼の死後、彼の絵は世界的に注目され、一枚数十億の値がつくようになりました。
もう一人は全く才能のない画家でした。
しかし、彼はそのことに気づいていませんでした。
なぜなら、彼の奥さんが、彼を失望させたくないと、彼の描いた絵をこっそり全て買取っていたからです。
彼は自分には絵の才能があると信じて、幸せの中でその生涯を終えました。
彼の人生は幸福に満ちていました。
しかし、彼の死後、彼の絵が評価される日は一度も来ませんでした。
さて、あなたなら、このどちらの人の人生を歩みたいですか?
もし、例え不幸でも事実を大事に生きていきたいと思うなら、
あなたはこのまま苦悩に満ちた人生を受け入れていかなければなりません。
なぜなら、あなたが事実を追う限り、あなたは幸せにはなれないからです。
私たちは誰かと比べれば、
見た目も優れていないし、
誰かと比べれば頭もよくありません。
誰かと比べれば貧乏だし、
誰かと比べればなにもない平凡な人間です。
誰かよりはいつだって不幸です。
また、過去と比べれば
すっかり年を取っているし
元気な時と比べれば
病は苦しくなります。
人も出来事も同じことです。
事実を見続ければ、
いつだって足りないものに出くわします。
そして、なにを見るかによって
私たちの心は
怒りや恐怖や悲しみや不安という反応を起こします。
では、私たちはどうやって
心の反応を理想的なものにして、
幸せに生きていけば良いのでしょうか。
それは結局
「別な可能性を想像すること」に他なりません。
私たちが知り得る事実なんてほとんどは、
相対的な問題です。
つまり、なにかとの比較で決まっているということです。
才能があるのではなく、
才能がない人との比較があるだけです。
見た目が良いのではなく
見た目が悪い人と比べているだけです。
頭が良いのではなく
頭が悪い人と比べているだけです。
不幸なのは、
それ以上の不幸を知らないだけです。
病気で絶望的なのは
それ以上の苦しみをまだ体験していないからです。
そして、私たちは、
多くの人や出来事と比較して
自己満足できる状態を
「幸せ」と勘違いしています。
この世界にはたくさんの可能性があるのに、
私たちは怒り、憎しみ、苦しみ、
嫉妬、不安、恐怖、心配、といった
感情を生み出す事実に自ら目を向け、
それらの態度を自分で選択しています。
よくよく考えてみてください。
私たちはこの人生で起こる出来事に対して、
どれほどその真相、事実を知っているでしょうか?
私たちが出会うどこかのお店の
態度の悪い店員さんや
道端で出会った理不尽な相手の事情を
私たちはどれくらい知っているでしょうか。
もしかしたら態度の悪い店員さんは、
母親が小さな頃から子供に対して
そういう態度しかとっておらず
人にそんな顔を向けることしか
学んで来なかったのかもしれません。
道端で出会った理不尽な相手は
本当は良い人で知られている人で
その日たまたま、
大切なものを失い、
この人生で一度だけ
機嫌の悪い日であったのかもしれません。
こういう考え方は
人だけではなく、
出来事に対してもそうです。
先日、ウクライナの戦場の動画がSNSで回ってきました。
その動画は、兵士が車から振り落とされるという動画でした。
一見すると可哀想な動画ですが、
その続きを見ると、
兵を落とし走り去った車は
その先で爆撃されて、
結局、振り落とされた兵士だけが生き残りました。
この人生において、
なにが良いことになり
なにが悪いことになるかは、
到底私たち人間には計り知れません。
だからこそ、
私たちは、
私たち自身にとって
一番最良の意味を見つけ出すのです。
そして、そのために必要なのが、
「別な可能性を想像する訓練」です。
たくさんの可能性の中から、
自分の人生にとって、
一番最良の意味を見つけ出します。
たくさんの可能性の中から、
自分の心持ちにとって、
一番最良の意味を見つけ出します。
たくさんの可能性の中から、
自分を勇気づける、
一番最良の意味を見つけ出します。
私たちは、
この「意味」を自分で見つけていかなければなりません。
私たちの人生に起こる一つ一つの出来事に
意味を見つけていくこと、
それはつまり、
私たちが生きる意味を見つけていくことに他なりません。
生きる意味というのは
与えられるものではありません。
自ら見つけるものです。
生きる意味というのは
与えられるものではありません。
自ら作り出すものです。
私たちに起こる出来事なんて、
本来何の意味もありません。
そこに何かの意味があるなんて思うのは、
与えられることを待っている弱い人間のエゴです。
意味は私たちが見つけるのです。
それが自分の人生に責任を持つということです。
だから、
私たちは、私たちの態度には全責任があります。
私たちの身に降りかかる出来事には
何の責任もなかったとしても、
私たちがどう振る舞うか、
私たちがどんな態度を選択するかは
100%私たちに責任があります。
だから、私たちが不幸であるか幸せであるか、
出来事のせいになんてできないのです。
私たちが不幸である時、
それは、不幸な出来事があるのではなく、
出来事を不幸と捉える心があるだけです。
私たちが幸せである時、
それは、幸せな出来事があるのではなく、
出来事を幸せと捉える心があるだけです。
この話を聞いて、
「厳しい」と思う人もいるかもしれません。
しかし逆に考えてみてください、
そんな姿勢で生きられる人間がいるとしたら、
誰よりも力強い人間だと思いませんか?
それこそが、
瞑想で叩き上げられる人間力です。
瞑想というのは、
どんな時代、どんな環境においても
幸せに生きる術です。
想像力を膨らませてください。
あなたには、
あなたが選べる自由な選択肢が
もっとたくさんあります。
現実の生活も、心の状態も、
あなたが思っている以上に、
あなたが自由に作り出すことができます。
あなたは今日から、
不幸な人生を作り出す態度を
変えることができます。
何かの出来事に対して、
心が反応した時、
このガイダンスの話しを思い出してください。
そして、どのような意味付けがあれば、
心の反応が変わるのか、
心の反応が変わるまで、
可能性の想像を膨らませてください。
できる方は、
過去の出来事も全て振り返り、
今に繋がる意味を見出してください。
訓練を積めば積むほど、
あなたの心の反応は
今までとは違ったものになっていくはずです。
さあそれでは、
瞑想を終えていきましょう。
呼吸に気づき続けていきます。
意識を現実世界に戻していきます。
目を閉じたまま
呼吸に気づきながら、
瞑想を始める前に見ていた
目の前の景色を想像してください。
今座っている部屋の状態を想像してください。
しっかりと意識が戻ってきたら
大きな深呼吸をしてください。
そして、
ゆっくりと長く吐き出し、
全身から脱力します。
深呼吸が終わりましたら
普段のペースの呼吸に戻します。
手の指先からグーパーグーパー。
手首、腕、肩、首と動かしていきましょう。
最後にゆっくりと目を開けて
瞑想終えていきます。
お疲れ様でした。
※書き起こしのため、誤字脱字はご了承ください
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