『聞くだけの人』になっていませんか?―感謝が、あなたの心を整えてくれる

毎日の10分間瞑想ガイダンス、今回のテーマは「『聞くだけの人』になっていませんか?」です。

誰かに答えを求めることは、勇気のいる行いです。
でも、答えをもらったそのあと——
ちゃんと「受け取る心」は整っているでしょうか?

感謝のひと言。
受け取ったことを伝える姿勢。
それは、教えてくれた人のためだけでなく、
自分自身の心を深めていく“静かな修行”でもあります。

このページでは、
そんな日常の中にある「気づき」と「礼(れい)」を、
呼吸とともに見つめていく時間をお届けします。

ガイダンスの書き起こし

「いただいた答えの向こうにあるもの」

さあ、瞑想をはじめていきましょう。眼を閉じて呼吸に意識を向けて、心を調えていきます。

今日も、心を調え、同時に智慧を磨いていきましょう。

呼吸に意識を向けたまま、話を聞き続けてくださいね。

ある日、ひとりの方が、私にこんなお話をしてくれました。その方は、友人からメールでこんな相談を受けたそうです。 「今の私には、どう生きていいか分からないのです」と。 その気持ちは、とても真剣で、まっすぐに感じたとのことでした。

その方は、友人の心に届くようにと、時間をかけて丁寧に返事を書いたそうです。 なるべくその方の背景を思いながら、言葉を選び、心を込めて長文の返信を書いたそうです。

けれど、しばらく経っても、その方からは何の音沙汰もなかったそうです。 返信もなければ、お礼の言葉もなかったそうです。

その方が言うには、「もちろん、見返りが欲しくて答えたのではありませんし、お礼を言ってほしいわけではないのです。ただ、人の労力に対してお礼も言えないなら、きっと友人はこれからも生き方を見つけられないだろうな」と悲しくなったというのです。

まったくおっしゃる通りです。

「礼」という言葉があります。 これはただ「お辞儀をする」といった表面的なものではなく、 相手の存在や、そこに込められた真心を受けとめ、感謝し、敬う心そのものののことです。

どんなに素晴らしい教えを聞いても、 その教えを 「受け取る心」が整っていなければ、智慧は根づきません。
たとえるなら、雨がいくら降っても、 フタをした器には一滴の水も溜まらないのと同じです。

誰かに尋ねたなら、 その「問いかけ」を聞いてくれた人の時間と心に、想いを馳せて、自分が労力を奪っているという自覚を持たなければなりません。そして、自分のために尽くしてくれたその時間と思いを無駄にしないためにも、私はあなたの言葉をしっかり受け取りました。と伝えなければなりません。それが感謝です。

お礼を伝えるという行いは、 その人のためだけでなく、自分の心を整える修行でもあるのです。

さぁ、ここから数分間時間をとって、
今日までを振り返り、
感謝できるたくさんの事柄に思いを馳せてみてください。

呼吸に気づき続けながら、
音楽が終わるまで数分間、
思考する瞑想を続けていきましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする


reCaptcha の認証期間が終了しました。ページを再読み込みしてください。