調身は「姿勢」、調息は「呼吸」、調心は「心」です。今回はこの3つを調える瞑想の基礎を訓練していきます。
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『目標を設定しよう』:書き起こし
さあそれでは、
今回は、瞑想をはじめる際の3つの調整
調身、調息、調心、を行っていきましょう。
調身調息調心とは、
姿勢と呼吸と、心の状態を整えていくことです。
ここでは、姿勢を整えることが
主要な眼目の一つですから、
坐蒲に座って瞑想をする場合、
あるいは、椅子に座って瞑想をする場合のみを
想定してガイドしていきます。
それでは早速始めていきましょう。
姿勢を正して
坐蒲に座り、
あるいは椅子に座り、
目を閉じていきましょう。
呼吸は鼻から吐き鼻から吸っていきます。
自然な呼吸を心がけてください。
まずは姿勢を整えていきます。
坐蒲に座っている方は、
15分程度はそのまま座っていられそうな
安定した形で足を組んでください。
椅子に座っている方は、
背もたれに寄りかからず、
少し前の方に座り、
膝と膝の間を少し開き、
安定する姿勢をとってください。
足の裏がしっかり地面に着くようになれば良いですが、
お使いの椅子によって変わってくると思いますので、
15分程度動かず座っていても
足が辛くならないような位置に足を置いておいてください。
坐蒲に座っている方も、
椅子に座っている方も、
体を軽く前後左右にゆすり、
体の重心がお尻の中心に来るように確認してください。
お尻の位置が決まったら、
今度は背骨を立てていきましょう。
まずは、自分で一番良いと思う姿勢をとってみてください。
そこから今度は、おへそと骨盤を、
さらに前に1cm押し出してみてください。
少し、この姿勢はきついな、
と感じるくらいがちょうど良いでしょう。
ただし、もともと反り腰気味だと自覚のある方は気をつけてください。
いずれにしても、
骨盤をしっかりと立てて、
その上に背骨を一つずつ乗せていくという感覚で
姿勢を整えていってください。
まるで、地球の中心から
直径10cm位の光の柱がすーっと伸びてきて
尾てい骨を通り、
背骨を通って、
頭のてっぺんから抜け、
その光の柱がずーっと、
宇宙の先まで伸びていくような、
そんなイメージで、
すーっと、
背骨を伸ばしていきましょう。
背骨を立てたら今度は、
肩や首から力を抜き、
腕全体をリラックスさせてください。
そして手のひらを上に向け、
ももの上に置きます。
この時、印を組む方は組んでも構いません。
腿の上に置く手は、
体から離し過ぎず、
体に近すぎず、
ちょうどいい場所に置いてください。
今度は顔の位置を決めていきましょう。
顎は上げすぎず下げすぎず、
顔を正面に向けておきます。
目は、まぶたの重みだけで閉じ、
まぶたの後ろの眼球は、
正面を向けて動かしません。
奥歯は噛みしめず、
顎全体からも力を抜いてください。
口が開かない必要最低限の力だけで
唇を閉じておきましょう。
ただし骨格によって、
口が閉じない方は
そのままでも構いません。
口の中の舌は
できたら上顎につけておきましょう。
あるいは、楽な位置に置いておいても良いので、
可能な限り動かさずにおきましょう。
ここまでの姿勢が整ったら、
心の目で自分の姿勢を観察してみましょう。
良い姿勢が取れていますか?
姿勢も技術の一つです。
あらゆるスポーツや技芸に
フォームや型があるように、
瞑想にもこのように型があります。
そして、どのようなスポーツや技芸も
熟練して来ないとそのフォームや型が奇麗になってこないのと同じように、
瞑想も継続して訓練しないと
なかなか良い姿勢が作れないものです。
ですので、最初から完璧にやろうと思わず、
少しずつ訓練していってください。
姿勢が整いましたら
次は呼吸を整えていきましょう。
調息です。
2.3回、大きな深呼吸をしましょう。
しかし、雑な深呼吸ではいけません。
振り子が、
そのふり幅を徐々に大きくしたり、
徐々に小さくしたりしていくように、
深呼吸をする時も、
少しずつその幅を大きくしていき、
やがて大きな深呼吸へと移行させていきます。
そしてその大きな深呼吸に2.3回続けたら、
また同じように、その幅を徐々に縮めていって、
だんだんと最初のペースの呼吸に戻していきます。
ですので、深呼吸は時間をかけて行ってください。
少し時間を取りましょう。
深呼吸が終わった人は、
通常のペースの呼吸を継続していてください。
深呼吸は終わりましたか?
姿勢を整え、
呼吸を意識的に行うだけで、
こんなにも心地よさを感じられるのかと
気づいた人も多いはずです。
ただし、そのことには気づかない人もいます。
それはどんな人でしょうか?
それは、今やるべき目の前にことに必死に取り組んでいる人です。
このガイダンスを聞き、
言われたことを行いながら、
次はどうすれば良いのだろうと、
集中していると、
自分の心の状態や体の状態から意識が離れることがあります。
それは素晴らしいことでもあります。
ただし、どんな良いことにも、
必ず反対の面がついて回ります。
例えば、
あなたが、日の出を見るために、
富士山に登山をすることになったとします。
そうすると、登山になれないあなたは、
道中の苦しみと大変さで、
山頂はまだかと、
必死で山頂を目指し登るはずです。
そうすると、
途中で見える景色を楽しむこともなく、
ただ山頂という目的しか見えなくなります。
こういうことは、
人生においてよくあります。
目的に集中するあまり、
その道中の自分を見失います。
どんな時も意識的であってください。
それこそが瞑想です。
どんな時も、
この瞬間の感覚に意識的でありながら、
ガイダンスに従っていってください。
さあそれでは、最後に、
心を整えていきましょう。
調心です。
最初の調身と最後の調心は漢字が違います。
最初の調身は「身」を調えることです。
後の調心とは「心」を調えることです。
では、心というのはどのように調えていけば良いのでしょうか。
それを考える前に、心というのは何でしょうか?
心とは、五感の総体です。
つまり、五感が受け取る感覚の総体こそが心です。
五感とは、見ること、聞くこと、嗅ぐこと、味わうこと、触れることの感覚ですが、ここではもう一つ感覚を加えます。
それが「意識」という感覚です。
五感という身体感覚を意識が受け取ることにより、心が成り立つと考えます。
そして、この五感の感覚を意識が受け取る時に、
心の波が生じます。
例えば、あなたが嫌いな人を
あなたがよく行くスーパーで見かけたとします。
その時、視覚が相手を認識し、
不快な反応が意識で生じます。
そこに心が成り立ちます。
このように、
心というのは、
五感の刺激を意識が受け取ることによって成り立ちます。
では、話を戻しまして、
心をどのように調えていけば良いのでしょうか。
それは、五感の感覚を感覚のまま受け取り、
意識で処理するのを止めることです。
少し難しい話ですが、
実際にやることはそれほど難しくないので、
今の話を頭の片隅に置いて、
ここから心の調え方を実践していきましょう。
まずは、まぶたの裏に見える光に意識を向けてみてください。
まぶたの裏に見える光に意識を向けていると、
目を閉じていても目という機能はそのまま働いていることに気づきます。
目を閉じたまま見続けてみてください。
ただ観察を続けてください。
呼吸に気づきながら、
吸う息吐く息に気づきながら
視覚の働きに気づいていきましょう。
今度は耳に聞こえる音に意識を向けていきましょう。
視覚から聴覚へと意識を動かしていきましょう。
耳に聞こえる音に意識を向けていきましょう。
周りからどんな音が聞こえますか?
エアコンなどの空調の音、
パソコンや電化製品の稼働音
外から聞こえる車の音や人の話し声
犬や鳥の鳴く声
時計の針の音、
自分の呼吸の音
その場所で聞こえるあらゆる音を一つもとり逃すことのないように
丁寧に探していってください。
この時も呼吸にも同時に気づいていきます。
吸う息吐く息に気づきながら、
聴覚に集中していきましょう。
さあ、次は、
意識を聴覚から嗅覚へと動かしていきましょう。
匂いです。
同じ場所にいると、
匂いはわかりづらくなりますが、
意識的に匂いを感じようと意識を集中してみてください。
息を吸うとき、鼻の奥のフィルターで、
香りの成分をこしとるような
そんなイメージで、
丁寧に嗅覚の感覚を感じていきましょう。
この時も、
吐く息、吸う息に気づきながら、
同時に嗅覚の感覚にも気づいていきます。
呼吸をすることと、
匂いを感じることの感覚の違いに気をつけていきましょう。
何も匂いが感じないような場合、
何も匂いは感じないと
感じていただければ構いません。
瞑想は何も部屋に閉じこもって行うものではありません。
時には、公園や森の中や川や海など
様々な場所で行うことができます。
その時に、今のように
嗅覚に意識を向けることに慣れておくと、
その時の瞑想が格段に楽しいものとなるでしょう。
今何も匂いが感じないからと言って、
嗅覚への気づきを省略しないようにしましょう。
それは次の味覚についても同じことが言えます。
それでは次は味覚に意識を動かしていきましょう。
瞑想中、味覚は、嗅覚以上に感じづらいでしょう。
しかし、口の中の味覚に意識を向けて、
何も味がなければ、
何も味がないということを観察してください。
この時も同時に、
呼吸への気づきを忘れないでください。
吸う息、吐く息に気づきながら、
同時に味覚にも気づいていきます。
また、次にこのガイダンスを聞く時、
手元に水を用意しておいて、
このタイミングで水を口に含み、
その味を感じてみるのも良いでしょう。
様々な水の味を感じてみてください。
市販の水も、それぞれ大きく味が違います。
もしそのことに気づいていないとしたら、
あなたはもしかしたら、
味わうことなく食事をしてきたのかもしれません。
ここでもまた、
何も感覚がなければ、
何も感覚がないと観察していただければ構いません。
この味覚の感覚になれれば、
食事時を瞑想に変えることができます。
さあ、今度は触覚に意識を動かしていきましょう。
触覚は肌の感覚です。
味覚や嗅覚と違って
その感覚は感じやすいでしょう。
着ている洋服の感覚
髪の毛が顔や首に触れる感覚
組んでいる足の圧迫感
肌に触れる空気感、
肌に触れる部屋の温度、あるいは湿度
体に感じる痛み
あらゆる感覚を探し、
観察してみてください。
この時もまた
呼吸に意識を向けながら行いましょう。
丁寧に丁寧に、
体の感覚に意識を向けてください。
足の爪先から、
手の爪先、
頭のてっぺんまで、
余すところなく
その感覚を感じ、
観察していきます。
さあ、次が最後です。
今度は心の状態を観察していきます。
あなたの心は今、
ポジティブな感覚ですか?ネガティブな感覚ですか?
それとも、そのどちらでもない感覚でしょうか?
ポジティブな感覚というのは
喜び、安心、平穏、穏やかさといった
好ましい心の状態です。
ネガティブな感覚というのは
心配、不安、恐怖、緊張といった
好ましくない感覚です。
そのどちらでもない感覚というのは、
常日頃の穏やかな状態、
あるいは、なにかに集中していて
心の中に何の波も立っていない状態です。
心の状態を観察してください。
最初はうまくできないかもしれません。
しかし、もしうまくできないとしたら、
それは、あなたがこれまで、
自分の心の状態に無自覚だったということです。
このガイダンスを初めて聞くとき、
自分の心の状態がどれなのか、
うまく理解できないと思った人がいたら
「自分は心の観察が苦手だから」と逃げることをせず
常日頃から、自分の心の状態が
この3つの状態のどれなのかを確認するようにしてください。
この瞑想の時間だけではなく、
起きている時、思い出した時にはいつでも
確認する習慣を身につけてみてください。
自分自身の心の状態の自覚こそが、
心を変える第一歩です。
さあこれが、
調身調息調心になります。
今回は、丁寧に行ってきましたが、
慣れてくればこれを、
瞑想の始めに5分程度でできるようになります。
調身調息調心も立派な瞑想の技法ではありますが、
これはあらゆる瞑想の基礎になります。
この基礎をしっかり身につければ、
あなたは瞑想の大きな恩恵を受け取ることができるでしょう。
さあそれでは、
最後に瞑想を終える動作に入っていきましょう。
瞑想を終える時は、
瞑想を始めた時と逆の動作で終えていきます。
まず、心の状態に簡単に気づいてください。
もしかしたら、
「これでやっと終わりか」という安心感から、
気持ちがポジティブになった方もいるかもしれません。
それぐらい心は、
常に変動しています。
今度は、意識を今いる場所に戻しましょう。
目を閉じる前に見ていた景色を想像してください。
今何分ぐらいになっているのか、
時間を考えてみてください。
自分が座っていた場所に意識を戻したら、
今度は大きな深呼吸を2.3回行いましょう。
この時、いきなり大きな深呼吸はするのではなく、
少しずつ呼吸の幅を大きくしていき、
最後に大きな深呼吸をしていくようにしてください。
少しだけ深呼吸の時間を取りましょう。
深呼吸を終える時も、
その幅を徐々に小さくしていってください。
深呼吸が終わった方は、
通常のペースの呼吸に戻し、
呼吸を観察し続けてください。
さあ、今度は姿勢を解いていきましょう。
体を前後左右にゆすり、
少しずつ体をほぐしていきます。
手の指先から動かします。
手の指先をグーパーグーパーして
手首や腕を優しく動かしていきましょう。
体全体をリラックスさせて、
背骨を緩めて、
足はほどいてきます。
最後にゆっくりと目を開けて、
瞑想を終えていきます。
お疲れ様でした。
※書き起こしのため、誤字等ご容赦ください。
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